11月の定例会は当NPO大野進一理事のコーディネートで、NPO法人中央区森の応援団 青柳恵美子副理事長に「街と森をつなぐ」というテーマでご講演いただきました。
今回のご講演では、中央区と檜原村を結ぶ活動の成果や今後の展望について報告が行われました。


中央区森の応援団は、2013年に区の地球温暖化対策事業として設置された「中央区の森環境ふれあい村推進協議会」に参加している区民委員を中心として発足し、2017年にNPO法人化されました。設立以来「いつまでも豊かな地球環境が続くこと」という願いを掲げ、森が果たす役割に着目しながら活動を続けています。SDGsの採択以前から、気候変動への対策や陸の豊かさの保全、そしてパートナーシップによる目標達成を意識した取り組みを展開してきました。


定例会では、これまでの活動の具体的な成果が紹介されました。区民目線のガイドブック「ブラひの」の制作や、檜原村での森林保全体験ツアーを通じて、檜原村を知り、見て、広める活動が進められています。ツアーでは植林や間伐、下草刈りの体験をはじめ、村の特産品や文化に触れる機会も設けられ、参加者が森の大切さを実感できる内容となっています。さらに、間伐材の活用を促す取り組みとして、木育にもつながる中央区もりのおもちゃ館(移動おもちゃ館)、中央区の森から切り出した樅を使ったクリスマスツリーの展示、間伐材を使った木工ワークショップなどが行われ、子どもから大人まで幅広い世代が木と触れ合う機会を作ってきました。


近年の活動例としては、2021年に植林や間伐体験ツアーを実施し、参加者が森の役割や環境保全の重要性を学ぶ場を提供しました。2024年には子ども向けのキーホルダー作りワークショップを開催し、樹種により異なる香りや色を楽しみながら環境問題への関心を高めました。さらに2025年には、中央区まるごとミュージアム2025においてクリスマスツリー作りのワークショップを実施し、4歳から70代までの幅広い世代の参加者に森の恵みを身近に感じてもらいました。 

今回の定例会を通じて、森と街をつなぐ多彩な活動が区民に広がり、環境を守ることの大切さが改めて共有されました。NPO法人中央区森の応援団様は、今後も檜原村との交流や間伐材の活用を通じて、持続可能な社会づくりに貢献していくことを確認し、当NPOも少しでも貢献していきます。