7月の定例会は当NPO中畑慎博理事のコーディネートで、株式会社縁の木 代表取締役 白羽玲子様から「焼きたて珈琲で縁をつなごう」というテーマでご講演いただきました。

株式会社縁の木 代表取締役・白羽玲子様

本日は、

  1. 白羽様の自己紹介
  2. 珈琲豆の焙煎・卸・販売業を通じて知的障害者の就労訓練支援や地域共生の企画・コーディネートを行っている、株式会社縁の木の事業紹介
  3. 地域共生「KURAMAEモデル」の紹介

といった内容でご講演いただきました。

白羽様は、大手印刷会社や出版会社で、営業を中心としたビジネスパーソンとして活躍されていました。

お子様(次男さま)が「知的障害を伴う自閉症」と診断を受けたことと、お母さまのご逝去をきっかけに、「親亡き後の知的障害者の働ける場所」を作りたいと考えたことから、株式会社縁の木を設立されたそうです。

日本では、知的障害者が暮らす場は確保されている一方で、自立生活に必要な収入を得るのは困難だそうです(多くの就労支援施設では最低賃金よりはるかに安い賃金しか支払われていません)。

それに対し株式会社縁の木は、努力の積み重ねの結果、最低賃金を守れるだけの賃金支払いを実現しています。

30か国ほどの産地から珈琲豆を調達していますが、流通の中間マージンを減らすことで、産地により多くの利益が還元されるよう努めているそうです。

また、珈琲豆は収穫~流通の過程における環境負荷が高い産業であるそうです。

株式会社縁の木では、珈琲豆の焙煎によって発生する廃棄物を有機飼料として活用し、「KURAMAEモデル」と名付けたサーキュラーエコノミーの実現にも挑戦しています。

「いらないものを、誰かの「ほしい」に」というキャッチコピーのもと、商品のレパートリーも増えています。

資源循環の過程においては、様々な団体や企業が連携していて、そのようなモデル構築を実現する白羽様のバイタリティに敬服しました。

株式会社縁の木 ホームページhttps://en-no-ki.com/